Posts Tagged ‘貸与’

会社を経営しています。社員に寮を貸与していますが、この場合の源泉徴収はどのように行われるのでしょうか。

 

この場合は、使用人から1ヶ月あたり一定の金額の家賃(賃貸料相当額)以上を貰っていれば、給与として課税されることはありません。
この1ヶ月当たりの一定の金額の家賃は、以下の1~3の合計をいいます。
1.当該年度の建物の固定資産税の課税標準額x2厘
2.当該年度の敷地の固定資産税の課税標準額x2.2厘
3.12円X{対象の建物の総床面積(㎡)/3.3㎡}

無償の貸与を使用人に行う場合は、給与として課税されることになります。
賃貸料相当額より安い家賃を使用人からもらう場合は、実際貰っている家賃と賃貸料相当額との差額が、給与として課税されることになります。
ただし、使用人からもらっている家賃が、賃貸料相当額の5割以上であれば、実際の家賃と賃貸料相当額との差額は給与としての課税対象になりません。

ex)賃貸料相当額が10000円である社宅を使用人に貸与した場合
1.貸与を無償で行う場合の給与として課税される金額は、10000円です。
2.実際の家賃が3000円である場合の給与として課税される金額は、10000円と3000円の差額である7000円です。
3.実際の家賃が6000円である場合の給与として課税される金額は、10000円の5割以上の家賃であるため、ありません。

なお、会社などが持っている寮や社宅などの貸与に限られず、他の会社から借りて貸与する場合でも、上記で説明した3つの合計額が賃貸料相当額になるので、貸主などから固定資産税の課税標準額などの確認が必要となります。
入居者が直接に契約をしている場合の家賃負担や、現金で支払われる住宅手当などは、社宅の貸与であるとは考えられないので給与としての課税が行われます。
また、守衛や看護師など、その業務上、勤務場所を離れて住むことが難しい使用人に対して、仕事に従事させるための寮や社宅を貸与する場合は、その家賃が無償であっても給与としての課税が行われない場合があります。

Copyright© 2014 源泉徴収される特殊給与の計算ガイド All Rights Reserved.